土壌診断の現状と
生物性診断について
土壌診断は大きく3種類に分けられており、このうち「化学性診断」と「物理性診断」は既に多くの分野で活用されています。しかしながら、「生物性診断」は未だ確立されていません。その理由は、土壌微生物の数と種類があまりにも膨大で、多種・多様なために個々に分解して調べてもきりがなく、全体を把握することができない事と診断技術が関連するメーカーなどの事業者と結びついていないためです。
バイオセンサーとは
バイオセンサーとは微生物、酵素、DNAなどを利用した化学センサーの総称で、下記の3つが代表的なものとして挙げられます。
- ❶微生物を利用して、河川水の汚れを検出するBODセンサー
- ❷酵素を利用して、糖尿病の人が利用する血糖値センサー
- ❸DNAを利用して、特定の遺伝子発現を検出するDNAチップ
土壌診断用バイオセンサーは、河川水の汚れをわずか20分で測定するBODセンサーを土壌診断に応用したものです。
複雑な土壌生物の世界を
分かりやすくデータ化し、
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わずか1gの土の中に100億を超える微生物たちが生きている土壌微生物の世界。
この微生物たちを1つ1つ拾い上げて特徴を調べ上げることは学問上は大切ですが、実業ではキリがなく全体を把握することが困難です。
弊社では河川水の汚れをわずか20分で捉えるBODセンサーを応用して、土壌微生物を酸素電極に固定化したバイオセンサーを作成し、ざっくりと土壌微生物の活性を評価します。
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データ
サービス一覧
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畑の土の診断
畑の土の病害発生リスク(≒抑止力)が分かります!畑は土が瘦せて不健康な状態となると、土壌微生物の多様性が低下し、土壌病害の発生リスクが高まってきます。
人間でも健康な時は風邪にかかりにくく、疲れて元気がない時には免疫力が低下して風邪をひきやすくなりますよね。これと同様なことが農業現場でも起こります。すなわち健康で元気な土は外から侵入してくる微生物を抑制する力が高く、一方で疲れて不健康な状態の土はこれを抑制する力が弱くなってきます。
分析結果報告書一覧
この抑止力を評価することで、病害発生のリスクを評価します。 -
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田んぼの土の診断
田んぼの土の地力(土壌そのものの力)が分かります!米は地力で採れと言われるように、水田では地力を維持する土づくりが重要です。
コメの収量と品質は豊かで健康な土を作ることにより高まります。水田の場合、畑と大きく異なるのは湛水状態とすることです。これにより、地表面に酸素濃度の高い酸化相と下層の酸素の少ない還元層が形成されます。そこで、土を上層と下層に切り分けて採取する必要があります。
分析結果報告書一覧
それぞれの土壌微生物を分離して、酸素の多い条件と酸素の少ない条件で各呼吸活性を調べ、2次元データを作成します。これらのデータを説明変数として使うことで、収量を説明する重回帰式が現れます。この重回帰式は、収量と高い相関があり地力を現していると考えられています。地力の高い、収量の高い健康で豊かな土を目指すための指標として使うことができます。 -
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植物の根の診断
植物の根の健康状態をお調べします!根は、植物にとって土壌から水や栄養分を吸収するための重要な組織です。
人間でいうと、腸が水と栄養分を吸収するための組織になります。
腸にはその表面に様々な腸内細菌が存在するように、根の表面には根圏微生物がびっしりと付いています。根から離れた土壌と根圏微生物は種類や数が大きく異なります。根圏微生物が健康で活発であることが、根の活力・健康状態を示す指標となります。
- ■水田土壌の地力診断、畑土壌の抑止力評価をご希望の方はお問い合わせより直接診断のお申し込みが可能です。
お問い合わせ種別の「診断お申し込み」を選択してください。 - ■根圏微生物活性評価や資材評価試験、研修・講習会・現地勉強会・営農指導などのご相談は「お問い合わせ」を選択してください。