収益改善の鍵は土にあり!11月「土づくり月間」(第5回)
土壌診断用バイオセンサー研究会の橋本好弘です。
もう一人の『土のお医者さん』 AGURI DESIGN COMPANY株式会社 山下雄さんとのコラボ企画・第5回です!
11月は「土づくり月間」です。収穫量を確実にアップさせるために、土づくりをもう一度見直してみませんか?
今回は、土の生物性(part1)について話します。
畑の土を採取して、土の中を観察してみましょう。
1. どんな生き物が見つかりますか?
ミミズが良く見つかりますか。土を採って集めてザルに入れて篩ってみると、ダンゴムシ、オケラ、トビムシ、ダニ、線虫、クモ、ムカデなどなど多くの生物たちが住んでいることが判ります。
2. ミミズは、土づくりにとって大切な生物の一つです。ミミズはキノコや落ち葉や土の中の様々な生物を土ごと食べながら消化していきます。その結果、ミミズの糞は、有機物と粘土粒子が程よく混じり合って、団粒構造を形成しやすい良い土になっていきます。
3. 線虫は、植物に寄生し、作物に被害をもたらす線虫が大きな問題になりますが、実はそのような線虫は、「根こぶ線虫」「根腐れ線虫」「シスト線虫」の3種類のみです。百万種を超えると言われる他の線虫は、細菌を食べたり、カビを食べたり、線虫を食べたり、落ち葉などを食べる雑食性のものなどで、食物連鎖の大切な一員となっています。むしろ、良い線虫の方が多いのですが、単一作物を連作する場合には、この作物の根を餌にしようとする寄生性の線虫が増えてきます。
畑の土の中を観察する事で、様々な生き物たちが共存していることが判ります。これらの多くの生き物たちが、土壌団粒の形成を助け、土づくりを手伝ってくれます。化学農薬などを使う事は、人間の健康被害だけでなく、多くの有用な土壌生物達を減らしてしまい、土壌団粒形成を妨げていることに気づいて欲しいです。
11月は、「土づくり月間」。みんなでもう一度、土づくりについて考えてみませんか。
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土の健康診断で収穫アップ!「土のお医者さん」にお任せください。
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農業生産を支える大切な「土」ですが、化学肥料や農薬の連用により少しずつやせ細っています。私たちは、土の生物性に注目した診断で、健康で豊かな土を取り戻すお手伝いをしています。
持続可能な農業の実現に向けて、ぜひ一緒に土の健康を見直していきましょう。
次回は「土の中を顕微鏡で観察すると見えてくる、土壌微生物」について早速、説明していきますので、しばしお待ち下さい(笑)
それでは、また次回お会いしましょう!
【お知らせ】
今月末にウェビナー開催決定しました!詳しい内容は来週お知らせいたします!
詳しくは下記へアクセスすると今回のコラボ企画内容が確認できます。
ご興味のある方はご確認戴ければ幸いです。
https://academy.aguridesign.com/p/collaboration202411
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◼︎土壌診断用バイオセンサー研究会
橋本 好弘 博士(農学)
九州大学で土壌微生物・化学会社で化学物質の微生物合成と分解・東京大学で遺伝子操作・種苗会社で種子と農業資材・東京工科大学でバイオセンサーを学ぶ。博士号(農学)を取得。これらの知識と経験を生かし、バイオセンサーを用いた土壌の生物性診断装置を開発し、特許を取得。生産者やこれを支える人々に寄り添い、多様で複雑な土壌環境・土壌微生物について判り易く数値化・解説し、現場に役立つサポートを行います。
◼︎AGURIDESIGNCOMPANY 株式会社
山下 雄 技術士(農業部門)
文部科学省国家資格である技術士(農業部門 農芸化学)のなかでも、土壌肥料および土壌改良、肥料の品質の技術専門コンサルタントです。技術士国際基準のIPEA国際エンジニアおよびAPECエンジニアの資格も取得しております。農林水産業に関するコンサルティングを得意とし、作物の適性に合わせた土づくりや土壌分析など、国内外の技術指導を通じ現場におけるあらゆる問題点を専門的な知識と経験からトータル的に課題解決を提供いたします。
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